狂気の山脈にてのあらすじ


映画「ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険」(2017年)は
ハワード・フィリップス・ラヴクラフト(1890~1937)の小説
狂気の山脈にて」が元になっていると聞きました。

さっそく読んでみたのであらすじを簡単に紹介します。
(ネタバレ注意)

(読んだ本↑リンク先:楽天市場)
※文中の「旧支配者」は、
 現在では「古(いにしえ)のもの」と訳されることも多いそうです。

全体の簡単なあらすじ


わたしたち南極探検隊が、
南極の北西で新たに発見した山脈の向こうには、
驚くべきことに無人の石造都市が広がっていた。

先遣隊のメンバーはすでに何者かに殺されてしまっていたが、
わたしはその石像建築物の内部へと探検を進め、

「旧支配者」「ショゴス」「クルウルウ(クトゥルフ)の末裔」
「ミ=ゴ」などによる人類誕生以前の興亡の歴史が記されている彫刻を発見した。

そしてその都市で、ショゴスは未だ生存していた。
ショゴスに発見され追いかけられたわたしは、名状しがたい恐怖を味わった。

わたしは、何とかショゴスから逃げ切れたが、
人類の平和と安全にとっては、
狂気の山脈に住むものを刺激せずにおくことが必要であると強く思う。

(↑リンク先:楽天市場)

※このコミック版だ と、さらっと読めて、状況もわかりやすいので
おすすめです。(一冊完結)

章ごとのあらすじ

1

わたし(地質学教授)は、
あの狂気の山脈へ向けた南極探検の新たな計画を阻止するために、

わたしが指揮したミスカトニック大学の、あの南極探検についての顛末を書き記す。

わたしたち探検隊の目的は、
ビーバディ教授が考案した画期的なドリルを使用して、
これまでにあまり採取されていない資料(岩石や土壌)を確保することだった。

探検は、はじめは順調に進み、メンバーのレイク
未知の生物(太古のものにも関わらず高度な進化をした生物)の跡が残ったを発見した。

2

レイクはさらなる調査のため、分隊を組織して
北西へと足をすすめると、
彼がこれまで目にしたどの山より高い山脈を見つける。

さらに、その山のふもとで発見した洞窟で、
大きな樽状の生物(のちに旧支配者のものとわかる)の化石を見つけ出した。
レイクら調査隊は樽状の生物の化石の解剖を始めた。

3

レイクから化石発見の報告を受けたわたしは、
レイクのいる北西へ向かった。

そしてレイクのキャンプには無事に到着したものの、
レイク一行が全滅(殺され、キャンプも荒らされていた)しているのを目にした。
うち、いくつかの備品とゲドニー、一頭の犬が行方不明だった。

4

わたしが、眼前に広がる高い山脈を飛行機で越えると
そこで異質な大地を見つけた。それは…

5

それは、幾何学的に均整のとれた
都市のような無人の石の建物群だった。

その光景は、原初の神話を思わせるものだった。

その巨大な建築物には蜂の巣状に穴が空いていて
わたしは、ダンフォースと二人でその内部に入り込むことにした。

6

内部は、部屋や廊下のいたるところに円熟した技巧の
彫刻がほどこされていた。

その彫刻はこの都市の歴史をあらわしていると推測される。

7

彫刻で描かれた人類誕生以前のその歴史によると、

五芒星型(ヒトデ状)の頭部を持つ旧支配者
宇宙から地球に到来したという。

旧支配者は、
ショゴス(原形質の泡の無定形なかたまり)を作り、
ショゴスを奴隷にして暮らしていた。

そのうち別の種族(タコのような形の、おそらくクルウルウの末裔に相当するもの)が
宇宙から到来し、旧支配者を攻めたてた。

しかし、
クルウルウの末裔が支配した大陸は、クルウルウの末裔を道連れにして
海に沈み、旧支配者は別の大陸(南極を含む)で生き延びた。

そのうち奴隷としていたショゴスが進化し始め、
その意思のはたらきにより、旧支配者に従わなくなってきた。

旧支配者も武器でショゴスを抑えつけようとしたが、
扱いにくくなってしまった。

8

彫刻の歴史を調べる限り、
伝説の生物ミ=ゴの襲来があったり、地球に氷河期が訪れたようだが、
ショゴスと旧支配者がその後どうなったのかは、はっきりしたことはわからない。

9

探索用の懐中電池が持つかどうかというところ、
さらに石造建築物の内部へ進むと
レイクのキャンプから持ち出された備品(マッチや書物など)が見つかった。
そこには何者かに連れ去れ、標本にされたゲドニーと犬の姿もあった。

10

さらに奥で
大きな白いペンギンたちにも遭うが
特に自分たちに危害を加える様子は無い。

11

頭部が無くなった状態で倒れ込んだ旧支配者に遭遇。
それは、殺されてそんなに時間が経っていないものだった。

レイクやゲドニーは、この旧支配者に殺されたようだ。

旧支配者は、レイクら人間によって山のふもとから化石として発見され
突然目を覚まさせられたのだ。
おそらく、訳もわからず人間を襲ったのだろう。
わたしだって、旧支配者と同じことをされたらそうするだろう。

青白い霧がさらに奥から流れてきたので、
恐怖感じ取ってわたしはダンフォースと共に必死に逃げた。 

「テケリ・リ!テケリ・リ!」と言う不気味な音も聴こえた。
追いかけてきたのは
原形質の泡の無定形なかたまり(ショゴス)だった。

12

なんとか逃げ切って石造都市を離れるための飛行機をとばすことができた。
ダンフォースはこの出来事で、
恐怖のために神経症になってしまった。

眠り込んでいるもの、異常なもの(旧支配者、ショゴスなど)が蘇ったり、
巣窟からでて新たに侵略を開始したりしないように、
人類の平和と安全にとって、そのいくつかをかまわずにおくことがぜひとも必要だ。

感想

「狂気の山脈にて」は、クトゥルフ神話の観点からも重要な作品のひとつのようですが、
次々と順調に新発見が報告されて核心に迫っていく描写は、
怪奇系冒険小説の観点からもとても楽しめました。

映画「ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険」はこれから観るのですが、
どのようにアレンジされているか楽しみです。

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