物理学の歴史的な発見と年表(簡単)

物理学の歴史

自然界で起こるさまざまな現象から法則を見出し説明しようとする物理学

力学、電磁気学、量子力学、統計力学、熱力学などの分野がありますが、
物理学の年表について調べるにあたり
歴史的発見だったといわれる法則や理論は、たくさんありました。

その中で、いくつか紹介いたします。

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1604年 落体の法則 ガリレオ・ガリレイ

1604年は、日本で江戸時代が始まった翌年です。

ガリレオ・ガリレイ(イタリア)が落体の法則を発見しました。

落体の法則とは、
「軽い物体と重い物体が落下する時間は同じである」という法則のことです。

なぜ、

それがすごいのかというと、
アリストテレス(紀元前384~紀元前322)からずっと続いていた
「軽い物体より重い物体のほうが早く落ちる」という当時の常識を覆したからです。

実験と観察を繰り返して導き出した落体の法則

ガリレオが学んだ時代の学校では、
アリストテレスの考え(古代ギリシャの学問)が教えられていました。

古代ギリシャの学問は、当時にとっても2000年前の考え方です。

「軽い物体より重い物体のほうが早く落ちる」つまり、
「物体の落下速度は、重さによって違う」というアリストテレスの考えは、
見たままなの現象なので、昔習ったことがうろ覚えな私でも、
どこが間違ってるんだっけ?と一瞬考えるような考えです。(すみません)

それを、ガリレオは疑ってかかったのです。

球体の物体を落下させるのではなく、斜めに転がしてみたりして
何度も実験を繰り返し、

「物体が落下する速さは、重さとは無関係である。
 軽いものが落ちるのが遅いのは、軽いからではなく、空気抵抗を受けているから。
 空気抵抗が無ければ、全ての物体は同時に落ちる。」

ということを明らかにしました。

斜めに建てられたピサの斜塔から同じ大きさの鉄球と木の球を同時に落とし、
地面に到達するのが同時だと伝えたという公開実験が有名です。

あと、1971年アポロ15号が、空気抵抗がない月面から
ハンマーと羽毛が同時に落下する映像を地球に送り、
ガリレオが正しいと裏付けがされました。

ガリレオ以前の、物理学の常識(主に古代ギリシャの学問)は、主に
“議論と思考を重ねた結果”のみの常識でしたが、
実験、観察、データをもとに、
“客観的に分析して、理論を実証していく”という、
現代でも続くこのスタイルが、
まさにガリレオの時代からであったという意味でも、
ガリレオの存在は物理学にとって歴史的と言って良いでしょう。

落体の法則は、力学の分野を大きく進歩させていきました。

1687年 万有引力の法則 アイザック・ニュートン

1687年は、日本では、徳川綱吉が、生類憐みの令を定めた年です。

アイザック・ニュートン(イングランド)が
万有引力の法則を発表しました。

万有引力の法則とは、

「人も物も地球も、物体には引力が生じていて、お互いに引き合っている
 その力は引き合う物体の質量の積に比例し、距離の2乗に反比例する」

という法則のことです。

なぜ、それがすごいのかというと、

「この引力の法則は、宇宙でも同じようにいえる」

ということを導き出したことです。

数学的手法で完成させた万有引力の法則

万有引力の法則が発表された当時、
まだ人類は、
地上界と天上界(見上げた宇宙)は、別のものだという考えがあり、
天上界は、神が司る特別なものという考えが浸透していたそうです。

それを、ニュートンは、万有引力の法則で
地上も天上も同じ物理法則で成り立っている、証明していきました。

2014年の「小惑星探査機はやぶさ2」も万有引力の法則を利用して
宇宙を飛行していたことからもわかるように、
宇宙開発を考える上で、今も欠かせない法則のひとつです。

さらに

ニュートンは、
客観的な観測やデータと、万有引力の法則という理論とを結びつけるに至るまでに
多くの数学的な手法を使いました。

地球や月の質量のように、実際に計ることはできないことにも、
数字、数学を駆使していきます。

数学による答えは、出れば“ひとつ”なので、
誰が見ても間違っていないかは明らかだということがわかる、ということでしょうか。

高校数学で習う微分積分法も、ニュートンの研究の課程のひとつとして生まれました。
(ニュートンとは別に、ドイツの数学者ライプニッツも微分積分法を編み出していた)
こう聞くと、私が高校のときにつまづいた記憶のある微分積分も
物理法則を説明できるようになるなら、やってみたいと思ってしまったから不思議です。

万有引力の法則は、ニュートンが書いた
プリンキピア(『自然哲学の数学的諸原理』)で説明されています。

プリンキピアで説明されている
運動の法則(慣性の法則、運動の法則、作用反作用の法則)も含めた一連の物理法則は、
現代でもほとんどの運動に関する説明をすることを可能にしていて、
ニュートン力学と呼ばれ、物理学の基礎となっています。

1905年、1915年 相対性理論 アルベルト・アインシュタイン

1905年は、日本で前年から日露戦争があり、
1915年は、前年から第一次世界大戦が続いていた年です。

アルベルト・アインシュタイン(ドイツ)が
1905年に特殊相対性理論
1915年に一般相対性理論を発表しました。

特殊相対性理論も一般相対性理論を合わせて、
相対性理論と呼ばれることが多く、
内容としては、
光速度不変の原理(光の速さは絶対的である)を設定して

・時間や空間は、立場によって変わること
・光は重力で曲がること

などの理論が盛り込まれています。

なぜ、それがすごいのかというと、
それまでの時間や空間、光や重力に対する常識をひっくり返したからです。

相対性理論

比較的イメージしやすいのは、時間の進み方でしょうか。

時間の進み方は、一見、誰にでも平等で絶対的なもののように見えます。
人によって感じ方の差はありますが、
ちゃんと同じ長さの1秒1秒を過ごしている、ということを
現代の日常生活では疑いようはありません。

しかし、相対性理論では、そうではない、としています。

時間は、
その者が、どのような運動状態(ジェット機に乗って高速で移動しているなど)にあるかによって
長さが変化する、と証明しました。

ある者から見た時間が1秒だとしても、別のある者から見たその時間は1.00001秒であることがある…

つまり時間は、不変で絶対的ではない、
観測する者によって変わる相対的なものだ、と言っているのです。

この、観測する者によって、時間の進み方が違うという理論を利用すれば
タイムマシン(未来へのみ)をつくることさえ可能になります。
空想に過ぎなかったことに人の手が近づいていたので、聞いた時は妙にどきっとしました。

時間(と空間)は絶対のものとして固定されていたニュートン力学では
どうしても説明できなかった事についても、
時間(と空間)が相対的なものとして変化するとしている相対性理論だと、
説明できてしまう事もあるそうです。

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物理学の歴史 年表(簡単)

BC550年 琥珀の摩擦電気現象(タレス)
BC400年 原子論(デモクリトス)
BC350年 古代自然哲学体系(アリストテレス
BC300年 光線の概念(ユークリッド)
BC250年 浮力の法則(アルキメデス)
BC90年 熱機関のおもちゃ(ヘロン)
AD50年 磁石引針の記述(王充)
1080年 方位磁石の記述(沈括)
1248年 磁石の極の存在 (ペリグリヌス)
1492年 地磁気の偏角の存在(コロンブス)
1543年 地動説提唱(コペルニクス)
1544年 地磁気の伏角の存在(ハルトマン)
1567年 地磁気の伏角の測定(ノーマン)
1576年 天体観測(ティコ・ブラーエ)
1589年 力の平行四辺形の法則(ステヴィン)
1590年 顕微鏡(ヤンセン)
1600年 地球磁石の提唱、摩擦電気(ギルバート)
1604年 落体の法則(ガリレイ
1608年 望遠鏡(リッペルハイ)
1609年 惑星の運動の第1、2法則(ケプラー)
1611年 光の全反射(ケプラー)
1619年 惑星の運動の第3法則(ケプラー)
1620年頃 光の屈折法則(スネル)
1620年頃 慣性の法則の概念(デカルト) 
1632年 地動説(ガリレイ)
1640年 イオウ球摩擦起電機制作(ゲーリケ)
1643年 真空(トリチェリ)
1648年 大気圧の証明(パスカル)
1668年 運動量保存の法則(ウォリス)
1687年 プリンキピア(ニュートン
1746年 ライデン瓶(ミュッセンブルーク)
1782年 ガルヴァーニ電機(ガルヴァーニ)
1785年 クーロンの法則(クーロン)
1789年 質量保存の法則(ラヴォアジエ)
1797年 キャヴェンディッシュの実験(キャヴェンディッシュ)
1800年 ボルタ電池(ボルタ)
1803年 原子説(ドルトン)
1807年 アーク放電灯(デーヴィ)
1808年 気体反応の法則(リュサック)
1811年 分子説(アボガドロ)
1820年 電流の磁気作用(エルステッド)
1820年 ビオ・サバールの法則(ビオ、サバール)
1820年 アンペールの法則(アンペール)
1822年 ゼーベック効果(ゼーベック)
1823年 電磁石の発明(スタージャン)
1826年 オームの法則 ()オーム
1831年 電磁誘導の法則(ファラデー)
1834年 レンツの法則(レンツ)
1841年 ジュールの法則(ジュール)
1842年 ドップラー効果(ドップラー)
1845年 磁場による偏光面の回転現象、反磁性(ファラデー)
1845年 エネルギー保存の法則(ヘルムホルツ)
1848年 熱力学的温度目盛り(ケルヴィン)
1849年 電気回路に関する法則性(キルヒホッフ)
1849年 歯車を用いた光速測定(フィゾー)
1850年 面積分と線積分の関係(ストークス)
1850年 熱力学の第2法則(クラウジウス)
1850年 回転鏡を用いた光速測定、波動説の検証(フーコー)
1859年 スペクトル分光(キルヒホッフ、ブンゼン)
1859年 気体分子の速度分布(マクスウェル)
1860年 熱放射の法則(キルヒホッフ)
1861年 電磁場の方程式(マクスウェル)
1861年 光の電磁波説(マクスウェル)
1865年 エントロピー増大の原理(クラウジウス)
1865年 一定量の構成粒子数の決定(ロ シュミット)
1866年 音波の速さの測定(クント)
1869年 元素の周期律
1873年 不完全気体の状態方程式(ファンデア わーるす)
1876年 自由エネルギーの概念(ギブス)
1877年 熱力学第2法則の統計的基礎(ボルツマン)
1879年 流体運動の相似則(レイノルズ)
1879年 熱放射強度の温度依存症(シュテファン)
1882年 自由エネルギーの概念(ヘルムホルツ)
1885年 水素スペクトル系列の公式(バルマー)
1887年 光電効果(ヘルツ)
1887年 光速の測定(マイケルソン、モーリー)
1888年 電磁波の実験的証明(ヘルツ)
1890年 スペクトル公式(リュードベリ)
1890年 放射圧の実験(レベデフ)
1890年 慣性質量と重力質量の等価性実験(エトベッシュ)
1893年 放射に関する変位則(ウィーン)
1895年 運動物体の電気力学(ローレンツ)
1895年 X線(レントゲン)
1895年 磁性に関する法則(ピエールキュリー)
1896年 ウランの放射脳(ベクレル)
1896年 ゼーマン効果(ゼーマン)
1897年 電子の存在確認(JJトムソン)
1897年 霜箱(ウィルソン)
1897年 無線電信(マルコーニ)
1898年 ラジウム (キュリー夫妻)
1900年 熱放射理論、作用量子導入(プランク)
1900年 金属電子論(ドルーデ)
1901年 熱電子放出(リチャードソン)
1902年 統計力学の基礎原理(ギブス)
1903年 放射性元素の崩壊(ラザフォード)
1903年 土星型原子模型(長岡半太郎)
1905年 ブラウン運動の理論(アインシュタイン)
1905年 特殊相対性理論(アインシュタイン
1905年 光量子仮設(アインシュタイン)
1905年 常磁性理論(ランジュヴァン))
1906年 熱力学の第3法則(ネルンスト)
1906年 個体比熱の理論(アインシュタイン)
1907年 分子磁場、磁区(ワイス)
1907年 4次元時空(ミンコウスキー)
1908年 ヘリウム液化(カマーリンオネス)
1908年 計数管の制作(ラザフォード、ガイガー)
1908年 分子実在性の証明(ぺラン)
1909年 油滴法による電子電荷の測定(ミリカン)
1910年 同位体(ソディ)
1911年 超伝導(カマーリンオネス)
1911年 原子核の存在(ラザフォード)
1912年 宇宙船(ヘス)
1912年 結晶によるX線回折(ラウエ)
1912年 X線による結晶の構造解析(ブラッグ父子)
1913年 原子構造へ量子仮説適用(ボーア)
1913年 電場によるスペクトル線の分裂(シュタルク)
1913年 元素の原子番号と固有X線の関係(モーズリー)
1913年 放射性崩壊の変位則(ソディ、ファヤンス、ラッセル)
1914年 原子のエネルギー準位(フランク、ヘルツ)
1915年 一般相対性理論(アインシュタイン
1918年 陽子(ラザフォード)
1922年 コンプトン効果(コンプトン)
1923年 ド・ブロイ波(ド・ブロイ)
1925年 行列力学(ハイゼンベルグ、ボルン、ヨルダン)
1926年 波動方程式(シュレーディンガー)
1927年 不確定性原理(ハイゼンベルグ)
1927年 トーマス=フェルミ模型
1927年 ディラック方程式(ディラック)
1929年 クライン=仁科の公式(クライン、仁科))
1930年 ニュートリノが考えだされる(パウリ)
1930年 ヒュッケル法(ヒュッケル)
1931年 ヒュッケル則(ヒュッケル)
1931年 サイクロトロン(ローレンス)
1932年 陽電子の発見(アンダーソン)
1932年 量子力学の数学的基礎(ノイマンら)
1934年 フェルミ相互作用
1935年 素粒子の相互作用について(湯川)
1935年 シュレーディンガーの猫(シュレーディンガー)
1947年 パイ中間子発見(パウエル)
1950年 ギンツブルグ-ランダウ理論(ギンツブルグ)
1956年 パリティ対称性の破れ(ヤン、リー)
1956年 ニュートリノ発見(ライネス)
1957年 BCS理論(バーディーン、クーパー、シュリーファー)
1958年 アンダーソン局在(アンダーソン)
1962年 ジョセフソン効果(ジョセフソン)
1964年 近藤効果(近藤)
1964年 クオーク模型(ゲルマン、ツワイク)
1967年 ワイバーグ=サラム理論(ワインバーグ、サラム)
1973年 小林・益川理論(小林、益川)
1974年 ホーキング放射の存在を提唱(ホーキング)

おわりに

前の時代からの積み重ねにより、年々進化していく物理学の分野ですが、
わかりにくいな、と思った理論は、
子供向けにわかりやすく書かれた書籍などもあるので、
そちらを読んでみるのもおすすめです。     

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