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レゾンデートルの意味とは?哲学で使われる言葉?

 

レゾンデートルという言葉の意味がわからなかったので、
調べてみました。
 
レゾンデートルとは、フランス語です。
 
日本語の意味としては、「存在価値」「存在理由」があてはまります。
  
例文としては、

・社会におけるこの会社のレゾンデートルをはっきりさせる必要がある
・誰もが自分自身のレゾンデートルを模索している
 
などなど、日本では、単なる単語として
使われることも多いですが、
 
哲学では、実存主義(じつぞんしゅぎ)という考えによく使われます。
 
もう少し、詳しくみていきましょう。
 

 

実存主義とは

 
実存主義は、ヨーロッパで生まれました。
 
実存という言葉は、「現実存在」を縮めたもので、
“今ここに存在する”ことを意味します。
  
同じ実存主義でも、
哲学者によって、微妙に主張する内容は違いますが、
 
実存主義とはどれも、今現実に存在している
人間(自分自身)の在り方について主張するもので、
特に、主に自分が主体となって、
自分の人生を切り開く生き方についての思想・哲学とされています。
  
実存主義を唱えたといわれる代表的哲学者としては、
 
・セーレン・キルケゴール(19世紀デンマーク)
・カール・ヤスパース(19~20世紀ドイツ)
・フリードリヒ・ニーチェ(19世紀ドイツ)
・マルティン・ハイデガー(19~20世紀ドイツ)
・ジャン=ポール・サルトル(20世紀フランス)
 
が挙げられることが多いです。
  
ここでは、
ジャン=ポール・サルトルの唱えた実存主義について考えてみます。
 

サルトルの実存主義とレゾンデートル

 
サルトルが、
どういった実存主義を提唱したのかについて説明するには、
サルトルの言った
 
「実存は本質に先立つ」
 
「人間は自由の刑に処せられている」
 
「アンガージュマン(社会への積極的な参加)」
 
という3つの言葉の意味を考えればわかりやすいでしょう。
 

「実存は本質に先立つ」

「実存」とは、人間が現実に存在すること、
「本質」とは、意味・目的・性質、を意味します。
 

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「実存は本質に先立つ」とは、
 
人間は、あらかじめ本質(役割・目的)を決められて
生まれたわけではなく、本質(役割・目的)を自らが選びとる存在であると主張します。
  
これを、
サルトルは、人間とペーパーナイフとを比較して説明します。
  
ペーパーナイフの場合は、
あらかじめ本質(役割・目的)を『紙を切るためのもの』として決められたあとに
作られて存在します。本質が実存に先立ちます。
  
しかし人間は、
自分が何者であるのか(善人であるか悪人であるか、哲学者であるか職人であるかなど)、
本質(役割・目的)をあらかじめ決められて生まれてきた人はいません。
 
自分が現実に存在したあとに、その役割・目的なりを自由に選ぶのです。
 

「人間は自由の刑に処せられている」

人間は、自由に生き方を選ぶことができます。
  
しかし、

自分の自由な選択が他の人を巻き込むものであり
選択した責任というものがつきまとうものでもあることを
覚悟しなければならない、
というのがサルトルの自由です。
  
しかも、
 
何をすべきかは、自分以外誰も決めてくれず、
自由を放棄することもできません。
 
「人間は自由の刑に処せられている」とは、
人間が自由であるとともに、
その避けられない自由に伴う自分の責任の重さを指摘した言葉です。
  
一方、
 
肉体的な拘束など、自分の自由な選択では避けられないことがあります。
自分が自由というだけではなく、他人も自由だからです。
 
そこで出てくる言葉がアンガージュマンです。
 

アンガージュマン

アンガージュマンの意味は「社会への積極的な参加」です。
  
自分におかれたどうにもならないであろう状況・
環境・他人との関係性の中での自由とは、
逃げることではなく、積極的に飛び込むことだと
サルトルは考えます。
 
  ※実際にサルトルは、ベトナム反戦運動などの
   社会運動に参加したり、
   ことあるごとに自分の態度について表明もしています。
  
自分が主体となることで、より望んだ状態へと変化させるのです。
  
そうして、主体性をもってまわりの環境に積極的にかかわることこそ、
物品とは違う、
人間の存在理由(レゾンデートル)であるとしているようです。

おわりに

サルトル以外の実存主義者の考えも調べてみると面白そうですね。

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